のどがつかえ・
飲み込みにくさがある方
のどがつかえる、飲み込みにくいなどの症状がある方は、咽喉頭逆流症や逆流性食道炎の可能性があります。咽喉頭逆流症や逆流性食道炎は、適切な診断と適切な治療が必要な疾患ですので、気になる症状がある場合は放置せずに、一度当院までご相談ください。
- のどに違和感がある(のどに何かが引っ掛かっている感じ、のどに何かつまっている感じ)
- 口の中やのどが酸っぱい感覚がある
- つばや食べ物を飲み込むのが難しい
など
のどのつかえ感がある場合の受診のタイミング
長期間にわたってのどがつまるような感覚がある場合や、それに加えて飲み込みにくさや胸焼け、発熱、のどの痛みなどがある場合は、検査を受けるようにしましょう。
のどのつかえ感の原因
のどがつかるような感覚を引き起こす原因となる疾患は、咽のど頭異常感症、咽のど頭逆流症、逆流性食道炎などがあります。また、カビの一種であるカンジダ菌がのどに感染することによって起こるカンジダ性食道炎や、声帯ポリープ、咽頭炎、のど頭炎、好酸球性食道炎、扁桃炎、風邪などによってのどのつかえ感が引き起こされる場合もあります。
のどのつかえ感を引き起こす頻度の高い病気
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、何らかの理由で、下部食道括約筋という筋肉の機能が低下し、胃液が食道方向へと逆流することで、食道に炎症が起こる疾患です。のどのつかえ感が現れることがあり、その他には胃やみぞおち周辺の痛み、げっぷ、胸焼けなどの症状が起こることが多いです。
風邪
風邪は主にウイルスに感染することによって発症します。のどのつかえ感が現れる場合があり、他にも咳や発熱、鼻水などの症状が起こることが多いです。
咽頭炎・のど頭炎・扁桃炎
咽頭炎・のど頭炎・扁桃炎は、ウイルスや細菌に感染することによって咽頭・のど頭・扁桃腺に炎症が起こる疾患です。のどのつかえ感が現れることがあり、他にも倦怠感や頭痛、発熱などの症状が起こることが多いです。
カンジダ性食道炎(食道カンジダ)
カンジダ性食道炎は、免疫力の低下などを原因としてカンジダというカビの一種が食道の粘膜で大量に増殖することで、のどのつかえ感やのどの痛み、重症化すると物を飲み込めなくなるといった症状が起こります。カンジダ性食道炎の診断では、胃カメラ検査を行い、食道に白い苔のようなもの(白苔)が食道に付着していることを確認して診断を行います。
胸焼けがある方
胸焼けは、食べ過ぎなどによって起こる一般的な症状ですが、胃がんなどの重篤な疾患にも共通する症状です。市販薬を服用して一時的に胸焼けが改善しても、また胸焼けを繰り返す場合は、疾患による症状である可能性が高いため、早めに医療機関を受診しましょう。
早期に受診が必要な胸やけ
- 市販薬の服用によって一時的に改善しても繰り返し症状が現れる胸焼け
- 数週間以上の長期間にわたって胸焼けが現れる胸焼け
- 夜中に目が覚めてしまう胸焼け
- 胸全体に痛みを伴う胸焼け
- 呑酸やげっぷを伴う胸焼け
しばらく様子を見ても
大丈夫な胸焼け
- 1、2日で症状が治まる胸焼け
- 味が濃い食べ物や脂っこい食べ物を食べた後に限定的に起こる胸焼け
胸焼けの要因
過度のストレス
胸焼けはストレスが要因となって引き起こされることがあります。過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、胃酸過多など消化機能に影響を及ぼすことがあります。消化機能が悪くなると、胃酸が食道へ逆流することがあり、その結果、胸焼けが起こります。
食べ過ぎ・飲み過ぎ
食べ過ぎや飲みすぎは胃酸の分泌量を増大させ、その結果胸焼けが起こります。また、カフェインやアルコール、香辛料などによって消化機能に影響が生じ、胸焼けが起こる場合もあります。
ピロリ菌感染
ピロリ菌の感染によって、慢性胃炎を発症し、その症状として胸焼けが起こっている場合があります。
胸焼けの症状を伴う疾患
胸焼けを起こす疾患で多いものとして、逆流性食道炎や機能性ディスペプシア、胃炎などが挙げられます。また、胃がんによって胸焼けが起こる場合もあるため、胸焼けが長引いている場合は病院を受診するようにしましょう。
胸焼けで受診した際の
検査・診断
胸焼けの症状で受診された場合は、まず問診によって細かい症状などをお聞きし、必要に応じて胃カメラ検査や血液検査などを行います。胃カメラ検査の最中に病変が疑われる組織を発見した場合は、組織の一部を採取して病理検査を行ったり、ピロリ菌の感染が疑われる場合はピロリ菌の検査を行います。これらの結果を総合的に判断して診断を行います。